次世代の人数カウントカメラ

次世代の人数カウントカメラにコンピュータビジョンを検討すべき理由

Kelly Huang

2024.08.01

次世代の人数カウントカメラ

サマリー

  • 深度センサーのアプリケーションは、計算リソースによって制限される。
  • コンピュータビジョンは、物体認識によってアプリケーションの幅が広がる。
  • 画角が広くなったことで、新しい人数カウントカメラは監視デバイスとしても機能する。

市場にはステレオビジョンやToF(Time-of-Flight)方式の深度センサーがあふれており、この二つは人数カウントのための深度モデルを構築するのに必要な、高さ情報を取得するためのアプローチです。しかし、2021年にテスラがフルビジョンアプローチに移行したように、コンピュータビジョンもその有力な候補に挙がっています。

深度モデルの構築と人数カウントを同時に行うことは、消費電力が15ワット以下の装置ではリソースを大量に消費します。その上、今日のARMベースのシステムオンチップ(別名SoC)は、ディープラーニングアルゴリズムを実行する専用のニューロエンジンを搭載しており、さらに幅広いアプリケーションのために計算リソースを解放しています。

人数カウントの上でのアプリケーションの可能性

物体認識

最近の先進的な監視カメラは、エッジでAIを実行し、人を正確に検知することができます。さらにアルゴリズムに十分なデータセットを与えることで、車椅子、自転車、荷物、ベビーカーを認識することもできます。このような物体認識能力は、多くの深度センサーでは限りがありますが、店舗や交通機関等にビジネスに役立つインテリジェントなデータを提供する上で貴重なものです。

マーク認識

店舗等での人数カウントにおける課題の一つは、従業員の人数カウント除外です。物体認識へのアプローチと同様に、アルゴリズムは従業員の服の特定のパターンを認識するように訓練することによって、人数カウントの際に従業員を除外できます。

このアプローチは、輸送車両等にも応用できます。ドアに特定のマークをつけることでドアの状態を検出します。

統合により監視デバイスとして活用

VIVOTEKは広画角を活用するためにフィッシュアイレンズを採用しました。カメラSDKとの統合により、映像のデワープ(歪み補正)が可能になり、人数カウントのみならず監視カメラとしても利用できます。

このアプローチは、輸送車両等にも応用できます。ドアに特定のマークをつけることでドアの状態を検出します。

Kelly Huang

シニアプロダクトマーケティング

Kelly Huangは、台北を拠点とするVIVOTEKのプロダクトマーケティングチームのメンバーです。技術的な知識を製品のメッセージに変換することや、その逆の作業もまた彼の役割です。プロダクトマーケティングに携わる前は、技術トレーナーとして、世界中の営業チームやお客様に技術的な知識を分かり易く伝えることが彼の使命でした。Kellyは、台湾で生まれタイで育ち、自己紹介のたびに説明が必要な、間違えられやすい男女共通の名前を持っています。