カメラリンク

カメラ間通信でより細部まで撮影

2023.07.17

Camera Link

Camera Linkとは、VIVOTEKのPTZカメラが、同じ監視システム内の「スポッター」カメラでアラームがトリガーされた時に、プリセットロケーションに自動的にズームし、オブジェクトの追尾を開始する機能です。

カメラリンクによるカメラ間の接続はVMSシステムを必要としません。通常は固定IPカメラの「スポッター」カメラは、アラームとアクションを関心地点で動作するよう設定できます。スポッターカメラは関心地点でイベントを検知すると、PTZカメラに通知し、通知を受けたカメラがそのイベントにズームインして詳細を撮影します。

さらに、スマートトラッキングアドバンストは、侵入検知、ライン跨ぎ検知、徘徊検知、顔検出の4種類のVCA検知をカバーしています。ユーザー定義のルールにより、禁止区域への侵入や境界線を越えるなど、危険な行動をとる人物がいれば、あらかじめ設定されたアラームがトリガーされます。関心人物の自動追跡、録画映像の画質最適化、警備員への通知などがすべて同時に作動します。スマートトラッキングアドバンストでは、さらに一歩先のシームレスなセキュリティを進めています。

建設現場を例に挙げてみましょう。数十万平方メートルという広い床面積を考えれば、出入口の監視とセキュリティのために何十台ものカメラを設置するのは合理的です。VMSシステムによっては、すべてのビデオ録画とアクションコマンドをVMSで処理する必要があるため、多少のレイテンシーが発生する場合があります。反対に、カメラリンクのカメラ間通信では、スポッターカメラが敷地内に不審者が侵入したことを検知すると、直接アラームをトリガーし、近くにあるPTZカメラに侵入者の追尾と録画を指示します。コマンドはPTZカメラに直接送信され、即座に詳細な結果が得られるため、スポッターカメラからPTZカメラへのタイムラグを最小限に抑えられます。さらに、VMSがない場合でも、カメラリンクはすべての録画をカメラのSDカードに保存できます。

カメラリンクは、カメラがVMSワークステーションから遠く離れた場所(例えば、学校構内、都市公園、スポーツ競技場などの中にある仮設ビル等)に設置されている場合にも最適です。

一般的なカメラリンクのセットアップでは、広い範囲を監視するためにスポッターカメラが使用されます。スポッターカメラは、割り当てられたアクションコマンドをPTZカメラに送信します。PTZカメラは、スポッターカメラから割り当てられたアクションコマンドを受信してイベントに移動し、スポッターカメラだけでは得られない詳細を撮影します。

スポッターカメラは、カメラリンクにより、最大3台のPTZカメラとリンクできます。PTZカメラは事前に設定された場所に移動した後、スマートトラッキングアドバンストでオブジェクトを追尾できます。カメラリンクを使うことで、イベント追跡を人手で行う負荷が軽減され、重要なイベントをより確実にとらえて記録でき、運用効率を高めることができます。

セットアップ

カメラリンクをセットアップする際、まずスポッターカメラでカメラリンク機能を有効にし、PTZカメラ情報を追加する必要があります。次に、PTZカメラの事前設定された位置で、スポッターカメラのモーションウィンドウを設定します。最後に、PTZカメラのイベントトリガーとしてカメラリンクを有効にします。これで、カメラリンクの設定は完了です。スポッターカメラでシーン全体を監視しながら、高解像度のPTZカメラで移動するオブジェクトを追尾するというカメラリンクのメリットをお楽しみください。

利用シーン

Camera Linkは、大規模な監視エリアや複数の現場の監視が必要なシーン、ローカルVMSが利用できない場所での利用に最適です。

  • 大型駐車場
  • ショッピングモール
  • 空港
  • 倉庫
  • 大学キャンパス
  • 建設現場

動画
カメラリンクユーザーガイド